障害者雇用の真の価値とは!?

事例から見る業務効率を上げる環境整備

障害者採用って何のメリットがあるの?義務があるから雇うんじゃないの?

 

と思われている経営者・人事担当者の方は多いと思います。

 

しかし、実は、障害者雇用の真の価値が分かっていないからこそ、そう思われているのかもしれません。

 

このコラムでは、

 

✔障害者雇用で大切な事前の環境整備の具体的な方法

✔環境整備から見えてくる、知られざる障害者雇用の真価

 

について、事例とともに見ていきたいと思います!

 

環境整備を制する者は、障害者雇用を制す。

 

では早速見ていきましょう!!

 

ただ義務があるから雇うでは損!障害者雇用の真の価値とは!?

さて、先ほどの質問に戻りますが、

 

障害者採用のメリットって何だと思いますか?

 

いきなり何の話?と思われるかもしれませんが、実は、受け入れ態勢を整えることこそ、障害者採用最大のメリットなのです。

 

障害者を雇用するのは、障害者雇用率があるからだという話はよく耳にしますし、実際、障害者を雇おうと思ったきっかけは、障害者雇用率だという企業様がほとんどだと思います。しかし、障害者雇用率を満たすためだけに障害者の方を雇うのは、

 

障害者採用最大のメリットを逃しているのと同じで、損をしているのです!

 

では、受け入れ態勢を整えることが、なぜメリットになるのでしょうか?
そもそも、受け入れ態勢を整えるってどういうことなのでしょうか?

 

受け入れ態勢を整えるというのは、

障害者の方がする仕事を作り出し、それに応じて職場環境を整える環境整備を行う

ということです。例えば、業務の工程や文言を統一したり、指示系統を1つにしたりなどがあります。

 

こう考えると、実は環境整備をすることは、会社側にもメリットがあり、業務効率や生産性の向上に繋がるケースが多いんです!

つまり、障害者を雇うための準備は、
社内の仕事の整理や職場環境を見直す機会となり、
結果、会社の生産性を上げることができるかもしれない!ということです。

 

では実際にどのようなケースがあるのかを見ていきましょう!!

 

実際にあった!障害者採用による生産性の向上例

例えば、こういった事例がありました。

インターネットを中心に商品の販売をしていたA社は、売上向上のためには、商品の掲載などの工程が必要でしたが、掲載するまでの工程に時間がかかり、なかなか思うように販売の体制がつくれない状況でした。

 

売る商品はあるのに、売るための準備ができないという課題。

 

普通であれば、人を雇うなどの形で商品掲載の工程に関わる人を増やして、商品を掲載できるようにする。と単純に考えるところですが、そこで障害者雇用という視点で社内の業務を整理することにしました。

 

すると、工程の一部が無駄であることが判明し、その工程を省略。

 

さらに、残った工程の業務を障害者の方に丸々任せることで、その業務を行っていた社員を他の業務に集中させることができ、社内の生産性が向上。売上アップが見込める、より付加価値の高い業務で障害者雇用が実現しました。

 

このように、障害者の方を雇う際に、一歩立ち止まって業務を俯瞰してみて整理することで、生産性を上げ、さらに障害者の方を戦力として雇うことができるようになります。こうすると障害者の方も責任ある仕事に就くことができ、定着しやすくなるのです。

 

障害者雇用の真の価値とは!?事例から見る業務効率を上げる環境整備

ここまでご紹介してきたように、障害者雇用において、

 

✔職場の見直しや環境整備をしっかり行い、受け入れ態勢を整えること

 

の1点を押さえるだけで、障害者採用でありがちな、なかなか定着しないという問題が減り、さらに企業の業務効率や生産性の向上もできる可能性が出てくるのです。

 

そうなれば、障害者採用は障害者雇用率を満たすための一手段から、企業の生産性を高められる有効な手段へと変わることでしょう。

 

障害者雇用の際は、受け入れ態勢を整えることを十分に意識したうえで取り組むことを、強くお勧めします。